メッセージ [映画]
全編、重く、暗いトーンのSF映画。
宇宙人との接触を描いているのに、さしたる緊迫感も、緊張感も感じられない。
物語と回想シーン(実はそうではなかったのだが)が交互に映されるので、何を伝えたいんだろうと思っていたが、最後になって、とても大きな意味があることが分かり、ちょっと感動した。
ただ、宇宙人の造形は、新鮮味がなくてダメ。
地球に来た理由も不明。
人類にあることを伝えにきたことになっているが、何故それを伝えようとなったのかはわからない。
地球をずっとモニタリングしていたとでもいうのだろうか。
個人的には、ちょっと苦手な映画でした。
Seventh Code [映画]
前田敦子のシングル楽曲のミュージックビデオから派生した中編サスペンス映画。
殺人、核兵器など、楽曲とはかけ離れて、かなり物騒な内容。
映画としては、結構アラが目立つ。
例えば、
- 組織の人間と思われるのに、素人に後をつけられても気づかないって、マヌケすぎ。
- 一般人のコックに、簡単に核兵器の部品を隠し持っていることがバレるって、これもマヌケすぎ。
- 組織外の人間なのに、アジトのドアや金庫の暗証番号を知っているのはなぜ?
- 格闘中に銃を発砲(サイレンサーなし)しているのに、階下にいた仲間が気づかないのはおかしいでしょ。
- 手に入れた大金を、人通りのありそうな道端で紙袋からバックパックに移すって、不用心すぎるでしょ。
とまあ、おかしなところは多々あるが、楽曲のプロモーションビデオとしては、よくここまで撮ったなと思う。
全編ロシアで撮影したとのことだが、有名な場所が一切出てこず、どこにでもありそうなロケーションなんて、とても贅沢な感じでいい。
この映画は前半50分と、ラスト10分のギャップがすべてかな。
最後、爆発したのはダイナマイトを積んでいたトラックか、その後ろを追っていた車か?
深読みかもしれないが、アイドルを卒業した前田敦子の将来が、逃げおおせる(=成功する)のか、爆死なのか、謎掛けているように思った。
爆発直前に、「ニヤッ」と笑っていたように見えたので、前者かな?
本能寺ホテル [映画]
SP 革命篇 [映画]
野望篇、革命前日と盛り上がってきた完結編だが、どうもしっくりこない。
そもそも、議員の悪事を暴くことで革命は成就するのか?
多分、現政権は総辞職するだろうし、黒幕に思えた幹事長も、経歴詐称がありそうなので失脚しそうな感じがするので、リセットはされるだろうが、革命とは言えないのじゃないかな。
尾形からみれば、革命という名を借りた個人の復讐じゃなかったのか? と思えてしまう。
さらには、本当の黒幕がいそうだが明らかにされずに終わってよいのか?
そのほか、いろんな謎が解決されないまま終わってしまったが、まあ、現実社会でもすべてが明らかにされずに幕引きされることはよくあるので、こんな終わり方もあるのかな、と思う
とは言え、それなりに面白い映画でした。
▼2019/01/08 更新
最近、観直したのですが、上記で書いた「議員の悪事を暴くことで革命は成就するのか?」という疑問については尾形の目的が「国民を覚醒させること」であり、それが「革命」につながると期待していたと考えることができたので、すっきりしました。
いろいろと謎の多い映画ですが、何回も見ることで、一つずつ謎が解けていくのは楽しいですね。
SP 革命前日 [ドラマ]
SP 野望篇 [映画]
好評を博したドラマの映画化は、往々にして残念な結果に陥ることが少なくないが、本作はかなり良くできていると思う。
リアリティに欠ける描写がいくつかあるが、全体を通じてスピード感があるため、それほど気にならない。
それにしても、岡田准一はアイドル歌手ではなく、アスリートだな。
特に、冒頭のパルクールのような追跡シーンは何回見てもドキドキする。
ドラマ版に比べて、岡田准一は人間離れしている気もするが、許容範囲か。
前編、後編に分かれている映画は、前編が中途半端に終わることも多いが、後編への期待感を持って観終わることができる作品です。
ただし、ドラマ版未視聴の方は経緯が分かりにくいので、ドラマ版を観てからご覧ください。
LA LA LAND [映画]
興行的に大成功したミュージカル映画。
アカデミー賞の多くの部門を受賞しているのだが、個人的には、はまらなかった。
最大の理由は、ミュージカル映画なのだろうか? という疑問が最後まで消えなかったから。
ミュージカルと思わなければ、夢に向かってもがき苦しむ若者を描いた上質な(しかし平凡な)ドラマだと思う。
ただ、夢を掴むためには、何かをあきらめなければならないというのは、あまりに現実的で、エンターテインメントとしてどうかなとは思う。
いわゆるミュージカル映画と比較するのは野暮なことで、今風のミュージカルとはこうなんだ、という事なのかな。
ラストは結末はともかく、そこに至るまでの期間が5年間は短すぎると思う。
例えば、15年後だったらすんなり受け入れられたかもしれない。