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散歩する侵略者 [映画]

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宇宙人による地球侵略を描いたSF映画。
名作の「宇宙戦争」のように、宇宙からの「侵略者」は圧倒的な武力や技術力で侵略をしていくのが一般的だが、この映画の侵略者は地球人を乗っ取って(または入れ替わって)あるものを奪っていくことで地球人を理解しようとする。
宇宙人に乗っ取られた地球人を松田龍平が、その妻を長澤まさみが、そして、その侵略の事実を暴こうとするジャーナリストを長谷川博己が演じている。
発想は面白いのだが、設定がゆるゆるすぎて、なんとも言えない作品。
例えば、
  • 宇宙人に立ち向かうのは自衛隊ではなく、極々少人数の厚労省の役人。
  • なぜ彼らは宇宙人が攻めてくるというのを知りえたのかわからないまま話は進行する。
  • 爆撃機からの爆弾が落とされるシーンがあるのだが、至近距離で爆発しても近くにいる人は死なない。
  • 爆風で掘られた地面の穴は洗面器程度でしかない。

などなど、コメディみたいな設定でありながら、笑いの要素はなく、とても真面目に作られている。
前に観た黒沢作品も、細かいところには拘っていない感じだったので、これが作風なのだろうか。
その一方で、いかに人間が概念に支配されているか、とか、愛について考えさせられた作品です。
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